四畳半商店 店主ドードーの日記

四畳半商店の事と心のうちを出しています。

Iraya Mangyan 族の編みかご作りを訪ねて〜その2〜

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集落に着くと、村の集会所に通されてひとまず休憩させて貰った。

 

上の写真の女性はMalouさん。

ガイドのLucyのお姉さんだ。

 

この集落Lapantay出身で、完成した籠の取りまとめ役でMangyan Mission に届けているのも彼女の役目だ。

 

英語も理解して、少し話すことも出来る。

 

彼女が村の案内や世話を買ってくれた。

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「あれ、電波がない」

 

 

田舎はやはり電波が無い。

 

電波無いけど、どうMangyan missionとやり取りしてるんだろう。

 

Smart(フィリピンの通信会社)のSIMを使っていたけど圏外だ。

子会社のTMなら繋がるとか。

今度はTMも買うかと思った。

 

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集会所ではわざわざ作り手のお婆ちゃんや、若い子たちも集まってカゴ作りを見せてくれた。

 

64世帯ほどの家族が村に住んでいる。

 

「この村の女性全員が編むことが出来るのよ」

とMalouさんは教えてくれた。

 

男性も山で仕事がないときは作るのだそう。

 

普段は各家庭で農作業の空いた時間などにカゴを編むのだそう。

 

「昔の日本と同じだ」

 

先週訪ねた羽生の藍染も、農民が空いた時間に衣服を作ったのが始まりだ。

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若い子たちは10代後半から20代半ばだそう。

 

「いつからカゴ編みを始めたの?」と聞くと、

 

「10歳から」と。

 

他の子もだいたいそのくらいで、すでに10年近い経験があるんだと驚いた。

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彼女の作ったモノの中には、この通りハートのデザインのモノも。

 

「そりゃ無いでしょ〜。。」

 

と内心で思いつつ、若いが故のアイデアか。

いやはや、新たな変化とも取れる。

 

変化はモノづくりにおいては必須だけど、これはなあ..なんて考えながら..

 

結果当たり障りもない「ナイス」という言葉を放ち、その場を納めた。

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そこへおじさんが近くに生えていたニトを刈って、持ってきてくれた。

 

葉っぱ付きは初めて見た。

 

「実際に生えているところが見たいんだけど」

 

そうリクエストした結果、刈り取って持ってきてくれたようだ。

 

「そうきたかあっ」

と思いつつ、仕方ないから後でまたLucyに聞いてみようと思った。

 

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このニトは指の爪でつっーと三分割に割ける。

 

何故か自然に均一な三分割になる。 

 

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これを3週間ほど乾燥させると、編む事の出来る状態になる。

 

「中心の芯になっている素材はラタン?」

 

「Owai(ラタン)じゃないよ。Salinpogoだよ」

 

と教えてくれた。

 

ラタンじゃなかったんだ!と知れたけど、Salinpogoってなんじゃ??

 

どうやらイラヤ族でそう呼ぶらしい。

が結局英語でなんというかわからなかった。

 

ただラタンは種類が多いと聞いた。

 

直径が細いだけで、見た目はラタンのようだ。

 

おそらくラタンの一種なのではと思う。

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Lucyが編んでいるところを観察していると、やってみる?と声をかけてくれた。

 

心を読まれた!と思いつつ、やってみたかった編みを試す事ができた。

 

アイスピックのような工具で差し込み、隙間を作り、そこにニトを通していく。

 

通す場所が一個ずつずれて、互いに接合されていく。

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「開けすぎ、開けすぎ!」

 

Lucyに注意されながら教わった。

 

穴を深く作り過ぎると芯を痛めてしまうし、編みも緩まってしまう。

 

作業自体は単純だ。

 

「指が切れるんだよね」

 

Lucyは薄くなったニトを持って言った。

 

ニトは三分割に割かれ、薄くナイフで削いである。

 

たしかに力を入れると、薄くて強いニトで手を切りそうだ。

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「このギザギザはIraya族の特徴で、Sersericoと言うのよ」

 

Malouさんが教えてくれた。

 

三角形が山を表したり、籠などの中央に花や葉の柄があったりと、自然界の造形から影響を受けているそうだ。

 

Iraya mangyan族はまた言葉が違い、色々聞きたいこともあったけど、難しかった。

 

タガログ語もまだ半分も理解出来ない。

 

「マサダップ」

 

ココナッツウォーターを出され、「マサラップ(タガログ語で美味しい)」と言っていたら、イラヤではマサダップと言うんだと教わった。

 

さらに、「マオソン パグ サラマット」がありがとうだって。

 

タガログなら「サラマット」だけだ。

 

色々近いけど、遠い。

 

「まあ、奥深いわ..!」

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人懐っこいくせにシャイな子供たちは、そんな戸惑った日本人を珍しげに見てくる。

 

「素直だな」

 

元気を貰い、手で作ることと時間の力の大きさを感じた。

 

次回へ続く。